2013/04/26
本屋で見かけてつい買ってしまった。15歳になる少年少女とも大人とも言えない年頃の3人の登場人物を中心に物語は描かれている。自殺、病気、青春時代独特の生きていくことへの葛藤など、テーマはかなり重い。
でもこの重いテーマを扱った本なのに読後感は妙な爽やかさを感じるのが不思議だ。
今回で読むのはたしか4回目くらい。この本には何故か強い思い入れがある。それが何故なのか分からなかったけど、読み直してみて分かった気がする。
ある程度年齢を重ね大人になって結婚して子どもが生まれて働いている今の自分が読むと、父親の目線が入ってくる。「そうじゃないんだよ」とか「それが大事なんだよ」とか言いたくなる。
で、読み終わって最後泣いた。泣いたというより涙がつっとこぼれた。嫁と子どもが風呂に入っていたので、見られたらヤバい思い、風呂から上がってくるまで目をゴシゴシしてた。
初めて読んだ時期が中学生の頃だった。丁度登場人物と同じ世代の頃に読んだ。読んだときはその頃の自分と登場人物を重ねて読んでいた。主人公が持つ葛藤や悩みは、思春期真っ盛りの誰もが一度は持つものではないだろうか。主人公と同様ぼくも、自分は何故生きているのか、何をするために生きているのか、存在する価値や意義は何なのか、などなどもやもやと胸に抱えていた時期があった。
で、そのときも読み終わって最後泣いた。泣いたというより涙がつっとこぼれた。それまでの人生で生まれて初めて心を動かされて涙を流した作品だった。
そのことを今回も泣いて思い出した。ああこれかと。だから思い入れがあるんやなと。
3~4時間あれば読めるのでお勧めです。
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タグ: 三田誠広
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